ブランクを経て復帰したピアノ弾きが
固定観念を破りながらやりたいことと向き合う過程を共有します

【よくある質問に答えてみる】
「ピアノの先生にはならないの?」ピアノの先生ではなく、演奏家を目指す理由。

こんにちは!
アマチュアピアノ演奏家のカワグチです(^O^)

「自主的にピアノの演奏活動をしています」
と自己紹介すると
けっこうな割合で言われるのが、

「ピアノの先生にはならないの?」
ということ。

たまにカマキリみたいなフォームをしている

ピアノの先生を勧められる理由

どうしてそんなことを聞いてくるのかというと
おそらく、
「お前の演奏レベルで、稼ぐに値しないよっ!
ピアニストなんてさっさと諦めな!」
みたいな嫌味ではなく(と思いたい)

演奏で稼げるのはごくごく一握りで
途方もなく狭き門だから
堅実に稼げて、得意も生かせるピアノの先生になればいいのに。

と、わたしの身を案じて勧めてくださっているのでしょう。

稼ぎやすいのは
ピアニスト<ピアノの先生

ピアノの先生もお商売ですから
生徒さん集めや発表会の企画などは、そう簡単ではない。

それでも、演奏で稼ぐピアニストと比べると
職にありつけるチャンスと収入の保証が比較的高いのは
音楽をしていない人でも想像がつくはず。

数々のコンクールで賞を獲り
著名なプロに師事した音大生ですら
ピアニストで生計を立てるのは至難の世界ですからね。

なのに、「堅実な道」を目指さず
どうしてその至難なピアニストの道を
音大卒でもないカワグチごときがわざわざ目指しているの?
ということなのでしょう。

…やっぱり
「お前の演奏レベルで、稼ぐに値しないよっ!
ピアニストなんてさっさと諦めな!」
なのかもしれない/(^o^)\

非音大卒が
ピアノの先生を目指さない理由

それでもわたしが
ピアノの先生を目指さないのか。

その理由はいたってシンプルで
演奏家になりたいから
というだけです。

以上\(^o^)/ なのですが
それだけだとあれなので、もう少しだけ詳しくお話ししてみようと思います。

あくまでわたしが好きでやっていきたいのは
ピアノを演奏することであって、
人の心を動かしたり、心を動かすことで誰かに影響を与えたり
そんなことに喜びを感じています。

演奏と教育は別物

なので、ピアノを教えるというのは
同じピアノを使っているとはいえ、全く別物で
正直あまり関心がないのですよねぇ。

(ピアノの先生という職業を蔑んでいるわけではなく
自分の興味がそちらにないというだけです。
もちろん、これまで教えてくださった先生方や
ピアノ講師として生徒さんと真摯に向き合われておられる方は、尊敬しています)

自分がやらなくても、他に良い先生たくさんいるし。
それこそ、音大などで音楽理論や音楽業界事情をみっちり学んだ方のほうが適任だろうなと。

弾ける=教えられる、ではない

あと、ピアノが弾けるのと
ピアノを教えるのは同義ではないと思っています。

人にピアノを教えられる自信はない

わたしは弾きたい曲を「弾きたい!」という
熱意と気合いで暗譜する熱血野郎で
正しくきれいな演奏というよりは、けっこう規格外な演奏をしているので
(幸い、恩師の先生はその行き過ぎた個性を尊重してくださったからこそ、折れずに今があります。
コンクールの時だけはみっちり直されましたけれどねw)
それを他人に教えるのはあまり参考にならないというか。苦笑

楽典もあまりきちんと学ばずにここまでやってきたので
音楽のお勉強を教えたり、教えるためにみっちり学ぶというのも
なんか自分の領域とは違う感じがしています。

子供の模範にはなれない

あ、というかそもそも、はみ出し者のわたしは
子供の模範になれるような生き方はできていなかったのでした…!

「アイドルは人格者であるべき」世間の呪縛と、正しさと芸術の矛盾を考える。

元々わたしは、ギャル社長のような
「ぶっ飛んでるけど実は一旗上げている」ような人に憧れているので、
「子供の模範として正しく生きる」ことを義務付けられるのは
自分にとってはむしろ生き方ごと制限されてかなり苦しいかもです。

もちろん、個人的に慕ってもらえるのはとても嬉しいですけれどね。
むしろそれが良いって人に向けて、闇教室でもやろうかしらw

教えるならピアノじゃなくていい

「教える仕事」であれば、別に
それがピアノである必要はないかな、と思っています。

自分が鍵盤を触っていたい人なので(笑)
鍵盤を弾けないなら、ピアノである意味はないかなと。
鍵盤を奪う自分本位のイヤな先生になってしまいそう。笑

ピアノを続けることの大変さや
音楽家は供給過多で就職難なことを知っているので
そもそも「ちょっとピアノが弾ける人」をいたずらにたくさん輩出することを前向きに思っていないし
(もちろん、すべての人が仕事にしたいと思っているわけではないし
好きで学びたいとか、趣味で楽しみたい生徒さんは大歓迎ですが)
中にはきっと、子供さん本人はやりたくないのに
親の期待を背負って習いに来ている生徒さんもいると思うのですが
かわいそうだし、望んでいない人にピアノを教えたくないし。
たぶん一緒にサボってレゴとかやりますw(たのしそう)

音楽業界にこだわりはない

というわけで、もし「先生」のお仕事をするのであれば
学業の家庭教師とか、WEB制作とか、医療とか、別分野の講師をやるかな。
(実際にお仕事があるかは置いておいて)

ピアノは好きだけど、
音楽業界であることにこだわりはないんです。

人を注意するとか怒るとか、苦手だし
正解のない芸術であれば、尚更
他人の感性を否定して正すって、心苦しいなぁと。
カワグチ流を誰かに継承したいとも特に思いません。

安定収入に惹かれないから

20代の頃に安定収入のお仕事をしていた反動も大きいのでしょうが
そもそも今のわたしは安定至上主義ではないので
ピアノの先生という仕事がどうこうという以前に、
「安定してより堅実に稼ぐ(ためにピアノ講師になる)」という動機に
そもそも惹かれないのです。

安定に甘えて腐ってしまう人もいる

自分の場合、安定すると
すぐ環境に甘えてダラけてしまって、ダメになってしまうんですよ…

適度に危機感や不安定さがあった方が、起爆剤になる
という性分を、人生を渡り歩いているうちに気付いてしまい。
ほんと、変な人間ですよねぇ。自分でも思いますわ。

実際に、医療職の資格を持っていますが
あえてその職に就かずにコールセンターや飲食、皿洗いのバイトしたりして
自慢になりませんが、上手くいかないこともしばしばです。苦笑
(計画的な行動が極端に下手くそという説も有力w)

自分で決めてやっていることなので、良いんですけれど。

「安定が一番だよ」と諭されたとしても
これはもう、性格というか傾向というか
自分がどんな環境で力を発揮できるかも知っているし
安定を得るために何かを犠牲する生き方は、もうしたくないので
いわば、生き方を妥協しないための対価でしょうかね。

これ以上語ると長くなるので、まぁこんな感じです。
まぁ、どこかで懲りるかもしれませんが(^^;

稼げる見込みの少ない
ピアニストを目指す理由

と、ここまで「ピアノの先生を目指さない理由」を書いてみましたが
ではなぜ、稼げる見込みがほぼないと言っても過言ではないのに
狭き門の演奏家にこだわっているのかも
少し共有させていただきます。

プロピアニストと張り合うつもりはない

ここまで読んで、
「随分生意気な奴だな、相当自分の演奏に自信があるんだな」
と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが…

演奏がしたいと言っても、
一流のプロのピアニストさんと張り合うつもりは全くありません。
というか、張り合えるとも、その土俵に上がれるとも思っていません( ;∀;)

一流にならずとも活動の方法はある

だけど、一流のピアニストと肩を並べて
世界中をリサイタルしたり、事務所に所属したり、CDを販売する以外にも
ピアノ弾きとして世間に認知してもらう方法って
今の時代なら、何かやりようがあるんじゃないかな
ということを思ってこそ、挑戦しています。

稼ぎは他の仕事で補填する

おそらく、この手の質問をしてくる人って
(稼ぐなら)なんでピアノの先生にならないの?と、
「収入を得る仕事にする」前提で聞いているのだと思いますが…

そもそも、ピアノで稼げる・稼げないは
正直あまり期待していません。

もちろん、好きなことで対価をいただけたら
それはすごくうれしい。

でも、それが難しいことも十分に知っています。

お金を得るための表現は
世間のウケが最優先

だからと言って、対価をもらうために妥協したり
「好き」を犠牲にして表現を曲げるのは、ちょっと違うと思っていて。

お金のためにやろうとすると
どうしても、どこかを妥協したり
大衆ウケだとか不本意な表現をしなきゃいけなくなるじゃないですか。

【音楽家の永遠の悩み】音楽をする人たちの働き方。~稼ぎと表現との折り合い~

だから、ピアノで稼がなくても大丈夫なように、
ピアノ活動の軸を「お金」にして、お金や世間体のために表現を妥協しなくて良いように
常に別で収入源を持つようにしています。

【続:音楽家の永遠の悩み②】アマチュア演奏家が、仕事より音楽活動を優先する理由。

ついでに、「仕事ついでの趣味」では
いつまで経っても演奏家として認識してはもらえない。

ピアノをやる以上は、
片手間というバランスにはしたくなかったので
ピアノを優先的に弾けるような仕事を探し回っています。
(詳しくは上の記事で語りました)

「そんな都合のいい仕事あるわけない!」と思う方も多いでしょうが
まぁそこは、相応に試行錯誤してのたうち回っています。苦笑

安売りしないために
他で収入をまかなう

収入は期待していない、と書くと
以前書いた「芸術を安売りしたくない」という価値観に相反するようでもありますが

ピアノを弾ける場所を作りたい。ピアノをきっかけに循環できる場所を作りたい。

お金は二の次、というのは
表現を安売りするとか、タダでばら撒くのとは違います。
よくある、演奏ボランティアをするつもりもありません。

欲しいと思っていない人に
あげないというプライド

むしろ、価値を感じない人や対価を惜しむ人に
限りある時間や、手間暇かけた音楽表現を無償で提供することや
それを社会貢献だのボランティアだのきれいな言葉で美化するのは
個人的には嫌悪感すら感じます。

頑固なのでしょうが、つまりは
安売り・タダ売りしなくてもいいように
音楽演奏家として、一定のプライドを守るために
別の「譲れる」分野で、収入の柱を作っているわけです(^^)

結論

結論を一言で言うと、
演奏がしたいから。これだけですっ!

頑固なのでしょうかねぇ。
活動の根幹の部分なので、書くか迷いましたが
(のちに非公開にするかもしれません)
思いついたので書いてみました。

謎の指ストレッチ

繰り返しますが
ピアノの先生という職業を蔑んでいるわけでは決してなく
あくまで自分の興味がそちらにないというだけですし
ピアノ弾きとして根気強く育ててくださった先生には頭が上がりませんが、
もし記事を読んで不快に感じられた方がいらっしゃったら申し訳ないです。

と言っても、ある日急に気が変わって
「やっぱりピアノの先生になる!」と言い出すかもしれませんし(^O^)

答えになっているかしら?
今日はここまで(^^)/

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