今日、念願のストリートピアノを弾いてきましたっ!
ストリートピアノって、
有名な人や上手な人が勢いよくゲリラ演奏して
人だかりができているイメージしかなかったので
弾きたいけど、わたしなんかが弾いて大丈夫かな…
クラシックしか弾かないから場違いじゃないかな、
でかい音出して迷惑じゃないかな、と
気後れする気持ちがあってなかなか勇気が出ずにいました。
発表会とは心持ちが全く異なる
知らない人ばかりの公共空間でピアノを弾くって
例えるなら駅のホームで歌い出すようなもので、
有志で来て下さった顔見知りに聴いてもらう発表会とは
その心持ちは全く違ってきます。
「ピアノを弾く」というパフォーマンス自体はほとんど同じのはずなのに
ものすごく怖い。
発表会は自分が主役になれる場をあらかじめ作ってくれていますが
ストリートピアノはアウェイな中でいきなり弾くわけですからねぇ。
自分が動かないと永遠に実現しない
だけど、いつかは弾いてみたい…!!
そして、「いつか」って
自分が動き出さないことには永遠に来ないんですよね。
黙っていれば誰かが勝手にチャンスをくれるわけでもないし、
もしそうだったらそれはそれで他人から指示されてやった義理義務で
夢とは言わないですよね。
人が少ない今はチャンス
ということで、たまたまストリートピアノの置いてある
施設のすぐ近くに行く用事があったのが今日で、
「来週火曜日の用事の後に行く!」と、心の中で決めていました。
コロナで繁華街に出る人が減っている今、
まわりを気にせずストリートピアノデビューするには今しかない!と。
今回弾きに行ったストリートピアノ
ちなみに、今回弾かせていただいたのは
札幌市中央区、すすきのにあるノルベサ(norbesa)さん。
札幌の繁華街の、飲食店や娯楽施設などが入った
屋上に観覧車があるすすきののシンボル的なビルです!
※ちなみに「べさ」は北海道弁。
「~でしょ」みたいな意味です。
ノルベサ地下1階にあります
ノルベサの地下1階に降りると
エスカレーターの真下にアップライトピアノが置いてあります。
ストリートピアノというと、
派手にペイントされたイメージがありますが
こちらのピアノは普通の黒いピアノでした。
個人的には黒のほうが好きなのでちょっとホッとしました♥
見慣れているから落ち着きますしね。
音の響きは良好です
フロアにはBGMもなく
ピアノに消音処理などもされていないようなので
音はけっこう響きます◎
ちなみに、地下はコロナの影響もあり人は少なかったですが
エスカレーターが吹き抜けになっているので
上階まで音は響きます。
1階にいたときも「あ、弾いてるな」くらいハッキリ聴こえてきました。
ノルベサは7階建てだけど、何階あたりまで聴こえるんだろう~。
極端に音が狂っていたり、出ない鍵盤があったり
そういうことは全くなく、快適に弾かせていただきましたが
あえて言うと、椅子の高さ調節ができませんでした。笑
(真ん中くらいから動かなかった)
ルール
気になる演奏のルールですが
- 一人15分以内
- 歌唱や他の楽器などは禁止
とのことでした。
もちろん誰でも弾けて演奏も観覧も無料です。
15分だと、2~3曲、あるいは
長めの曲でも遠慮なく弾けちゃいますね。
(まわりに演奏待ちっぽい人がいればこの限りではありませんが)
ちなみに近くにアルコールスプレーが置いていますので
鍵盤や手など消毒できるのは安心ですね。
ストリートピアノデビューするまでの葛藤
そしていよいよ
ストリートピアノを弾くと決めた火曜日、
今日が来ました。
弾く前から感極まってテンパる
メイクをしながら、ストリートピアノを弾いているイメージをしていると
この日をずっと夢見ていたの…!!と
夢がかなった妄想に感極まり涙するw
なんとおめでたい。
この想像力をぜひ演奏表現に生かしたいわ。
感極まったのはいいですが
人前でピアノを弾くとなったら、
何を着たらいいかわからなくなり
せっかくブログもやっているんだから
「ブログないんですか?」とか聞かれても困らないように、
簡単な名刺でも持っていこう!と、名刺も作って印刷することに。
プリンタがフリーズした
こういう時に限ってインクなくなったりするんだよなぁ。
あーやっぱりインクなくなった。
…と思ったら、プリンターがフリーズしたぁぁぁ(T_T)
服も名刺もこんな直前に用意するもんじゃないな…と反省しながら
結局、名刺はプリンタが再起不能で印刷できず
ちぐはぐな服になったあげく、予約していたカイロ治療に遅刻しそうに。
下見の気持ちでノルベサへ
いつもお世話になっているカイロ治療が終わり、
いざ、ストリートピアノのあるノルベサ(norbesa)へ。
人少なかったらいいなぁ。誰か弾いてるかなぁ。
服がいまいちだから、今日は見るだけにしようかなぁ。
まぁ、最悪、弾けなくても下見に行く気持ちでとりあえず行ってみよう!
と、人のまばらなノルベサを訪れると
早速下の階からピアノを弾いている音が聴こえてきました。
その音を追って下の階に行ってピアノを探すと
別の人が弾いていたので、遠くから様子を見てみることに。
平日ということもあり、観覧者はわたしだけだったので
演奏者さんにチラチラ見られるではないか。
(というか振り返りながら弾けるのすごい)
えぇぇ、弾くのだけじゃなくて、聴くのもはばかられる感じなの??!
邪魔者そうだったので、そそくさと退散してきました。
でも、雰囲気だけはよくわかったし
すごい曲じゃなくても大丈夫そうだ、よかった~
明日にでもまた来よう~と思って、
なんとなくまだ帰りたくない余韻があったので
帰路でたまたま見つけたラーメン屋さんに入りました。
弾かないで帰ってきたことを後悔した
激辛ラーメンを食べながら
本当に弾かないで帰ってきてよかったの?と自問しながら
なんとなく、「明日また」では遅いような
今日じゃなきゃダメなような、
そんな気がしてきて悶々と考えていました。
だけどまたわざわざ引き返すのも面倒くさい…
と、そんな時たまたま開いたSNSで
今週末に千歳のレラにもストリートピアノができるというお知らせを目にし
尚更今のうちにストリートピアノを弾く経験をしておきたいという思いが強くなることに。
思ったより辛い激辛ラーメンを必死に食べながら
ここから引き返したらどのくらいかかる?
今から行って何か困ることある?と考えた末、
引き返そう、と思い直したのでした。
激辛ラーメンの辛さで思考が活性化したのかしらね。
すすきのに引き返した
時間もさほどかからない。
まして、ピアノを弾くのにお金もかからない。
(スタジオ借りるのすら有料なのに。すごいですよね…!)
きっと、後ろ指差して笑われたり批判されたり
迷惑がられるほど、ひどい演奏はしないはず。
なんならカイロ治療受けてきて体調も万全。
(服はちぐはぐだけど)
遮るものは何もないはずなのに、
何を怖がっているんだろう。
そう自分に言い聞かせながら
帰宅ラッシュをかき分けて来た道を戻り
さっきよりも賑やかになってきたすすきのに着き、
2回目のノルベサへ。
仕事帰りの人とか弾いてるかなぁと思いながら再び地下に行くと、
今度はピアノのまわりに誰もいない。
少しホッとしながら
今のうちに!と演奏させていただきました!!
ちなみに近々コンサートで弾く予定の
ピアノジャックの台風を弾いてきました◎
近くに誰もいないとはいえ、お店の中の人や
上階の人たちには確実に聞こえてるはずなので
めちゃくちゃ緊張しました…
三脚持ってたけど、弾くのだけで精一杯で
動画まで撮れる気持ち的余裕は全くありませんでした。
まわりは気になるけど、
誰かのための演奏じゃない気楽さもある
吹き抜けから上階ではしゃぐ声も聞こえてくるので
冷やかされていたらと怖くなったりもして
1回目に来たときに演奏者さんがまわりを気にしていた気持ちがちょっとだけわかりました。
ミスタッチもして演奏としてはお聞き苦しいものだったと思いますが
まぁ、発表会とか有料のコンサートじゃないですからね。
っていうのがストリートピアノの気楽でいいところなんでしょうかね。
(と開き直る)
正直に言うと、
一人二人立ち止まって聴いてくれるかと思っていましたが
人は通り過ぎるだけで誰もいませんでした。笑
でもまぁ、ちぐはぐな服も見られたくなかったし
静かなところでのびのび弾けてよかったです。
演奏に自信のない人や、わたしみたいに初めてストリートピアノを弾く方
人に聞いてもらうのをそこまで期待していない方にはとてもいい環境です。
(例えば友達にちょっとお披露目したいとかでしょうか)
最初の一歩が一番怖い
今日弾けたお陰で、
「ストリートピアノを弾く」という免疫はついたかな。
何事もそうですが
0から1にするまでが、一番怖いですよね。
何度未知の世界に飛び込む経験しても、いくつになっても
最初の一歩はほんとうに怖い。
だけど、一歩踏み出してみて
「大丈夫だ」という経験をしてみると
二歩目って、そんなに怖くなくなるのかな。
ストリートピアノを弾き回っているYouTuberピアニストさんとか
すごいなぁと改めて思ったのでした。
勇気を出して引き返してまで弾きに行ってみてよかったです!
辛いラーメンありがとう。(そこかよ)
ピアノが弾ける・聴ける貴重な機会を
ありがとうございます!
という、ストリートピアノデビューした1日のストーリーでした!
コンビニで買ったシャンパンで、勇気を出した自分に
ささやかなお祝いをしながらお送りしましたっ。
妄想で感極まっていましたが
夢が実現するときって、それ自体は意外とあっさり終わって、
地に足ついて淡々としているもの。
コンクールの時もそうだったなぁ。
これからは臆せずストリートピアノを弾けるように
自己満足にとどまらず、色んな人に喜んでもらえる演奏ができるように
もっとレパートリー増やしたいな。
なかなかピアノを弾ける場が限られる街で
このような貴重な機会を作って下さった
ノルベサさんやピアノの提供者さん、
本当にありがとうございます!!