普段、色々なピアノスタジオを借りて練習しているわたしですが、
いろんなピアノを弾いていて気が付いたことがありました。
それは、鍵盤が重い軽い、音の良い悪いとは別に
音が鳴りにくいピアノが時々あると言うことです。
力強いフォルテッシモが鳴らないのはなぜ?
どういう風になりにくいのかと言うと、
フォルテッシモの力をかけたときに、思ったように音が反響しない時があるのです。
例えば、低音でがつんと響かせたいときに音が潰れてしまって鳴らない、
モコモコして高音が飛ばない、という感じ。
鍵盤が重いのとはどうも違う
最初は単純に鍵盤が重いのかなぁと思ったりもしたのですが、
重いというわけでもなく、むしろ軽いタッチで弾くとポロポロ鳴るんですよ(・o・)
弱音処理でもしているのかなあと思って見てみると
(たまに弦の上に防音フタみたいなのされてるピアノがあります)
そうでもないみたい。
なぜか新しくて立派なピアノに多い
外国製のピアノに多い気がするのだけど、国産ピアノでもたまにあるし
ボストンはモコモコした音質の子が多いけど、スタインウェイは澄んだ木の音がするし
一言で外国産といっても色々なわけで。
そして、長年弾きこまれたピアノよりも
比較的新しそうで状態の良いピアノにこの現象(?)が多いように思えたので
尚更不思議だったのです。
老朽化で音が出にくくなる、とかならわかる気がするのですが
新品でまだ鍵盤の滑りが固い、みたいなこととかってあるのかなぁ?と。
無理して弾くと指をいためてしまう
最初は、自分の筋力が落ちているのかなあとか、
電子ピアノや軽いピアノでばかり練習しすぎたかなぁ…
変な癖がついて、わたしの力のかけ方が悪いのかなぁと思っていたのですが
どうもそれだけでは無いような気がする。
いずれにしても、長時間弾いていると疲れるし、
弾いているうちに慣れるかなぁと思って無理して弾くと、鍵盤の重さに指が負けて次第に弾けなくなってしまったり
音が鳴らないから余計に力をかけてしまって、指の腹が痛くなってしまうこともあり…
大して上手くもないのにピアノの音質にうるさい人みたいであれなんですが
何とかできないかなぁと思っていました。
手を痛めたくないのはもちろん、
せっかく色んなピアノを弾く以上は、色んな服を着こなせるモデルさんのように
ピアノ個々の仕組みや特徴を知ったうえで、それぞれの特徴あるピアノに柔軟に対応できて
そのピアノの良さを生かして弾きこなしができたらいいなと思って調べてみました!
新品のピアノが鳴りにくいのは
理由があった!
結果、下記のサイトさんで即解決しました。
(なので、「調べる」というほどたいそうなことはしていません…)
→こちらのサイトさんの情報を参考にさせていただきました
(調律師さんが執筆されたコラムで、
知りたいことがすべて書かれており、すごくわかりやすかったです…!!)
ハンマーの柔らかさが音質に影響するらしい
結論から言うと、
新品のピアノでは、ハンマーに使われているフェルトが柔らかいために
モコモコした音質になりやすいようです!
というのも、使っていくうちにフェルトが硬くなることを見越して
最初は少し柔らかめに調整をされているのだとか。
逆に、フェルトが硬いとキンキンした音になるそうです。
たしかに、使い込まれた古いピアノでキンキンした音がするっていうのも、よくありますよね。
ピアノは経年変化するナマモノ
なるほど。そうだったんだ~!
ピアノも打楽器であって、アナログという生ものゆえの特徴ですね。
そう思うと、大切に扱わないとなぁと
ピアノが一段と愛おしく思えてきます♡
外国製ピアノのほうが
フォルテッシモが出にくい理由
ちなみに上記のサイトさんによると、
外国製ピアノでは、「最初に柔らかく調整する」傾向が強いメーカーさんもあるようで
外国製ピアノにその傾向が多いのも納得がいきました。
それから、国によっても音楽・音質の好みが異なるようで
ヨーロッパなどの外国の方が、比較的柔らかい音質が好まれる傾向があり
現地の人好みの音質に調律されている、ということもあるそう。
外国でピアノに触ったことはないのでわかりませんが、
興味深いですね(^^)
詳しい解説は参考サイトさんをどうぞ
私の説明はもしかすると、多少の語弊があるかもしれませんが
わたしよりももっと詳しい専門家さんの解説はこちらのサイトさんよりご覧いただけます。
勉強になりましたっ!
まとめ:
ピアノの性質を知って気長に付き合っていこう
ただ鍵盤が重い・軽いというだけでなく、
新しいピアノ特有の「慣らし期間」があるんですね。
ということはつまり
音の反応がどうもいまいちだな、強い音が出にくいなと思っても
それは新しいピアノ特有の一時的なものであることもあって
弾きこんでいくうちに柔軟性が出てくる可能性も十分あるかもしれません。
「このピアノは鳴りにくい=重くて弾きにくい」じゃなくて、
気長に付き合っていけるピアノを、弾きながらじっくり見つけていけたらいいですよね(^^)/