ブランクを経て復帰したピアノ弾きが
固定観念を破りながらやりたいことと向き合う過程を共有します

発表会・コンサートに呼ばれたら何を着たらいい?
観客のTPOと服装の選び方をアドバイスします!

こんにちは、クラシックピアニストのカワグチです!

芸術の秋ですねぇ。
コンサートや発表会も、秋から初冬にかけてが一番多くなる気がしています。

クラシックなんて全然縁がないけど、友達の発表会に誘われた。
あるいは、演奏家のコンサート・リサイタルに誘われた。
という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

発表会・コンサート・リサイタル
どんな服を着ていく?

そういう方にとってはきっと、クラシックって未知の世界でしょう。
特に服装はどんな格好をして行ったらいいかわからないですよね…!

ということで、今回の記事では
幼少期から幾度となく発表会やコンクールに出てきたピアニストが考える
コンサートに(お客さんとして)参加する際のTPOや、服装選びのポイントをご紹介します!

※あくまで公式なマナーというわけではなく、個人的な考えと経験則ですので
絶対に外したくないという方は、他のマナーサイトや主催側の情報もご参考になさってくださいね。
また、バンドライブなどではなく、クラシックのコンサートを前提に書いています。

結論:普段着でOK

結論から言うと、普段着でOK

カフェとかカジュアルな場所でやるミニコンサートなら
デニム・パーカー・ロゴTも全然ありでしょう。

レストランのTPOが参考になる

コンサート会場に行く際の服装の参考は、
ちょっといいレストランで食事をする時と同じ
でいれば間違いないと思います(^O^)

女性であればワンピースやブラウス+スカート、
男性であれば、迷ったらジャケットに襟付きシャツが間違いないでしょう◎
ネクタイまできっちり締める必要はないと思いますよ。

女性でも、スカートじゃないとダメというわけでもなく
パンツスタイルでも全然OKです。

別におしゃれしなくてもいいかな…と言う方であれば、
オフィスカジュアル並みのきちんと服やスーツ、
学生さんだったら、制服が一番間違いないでしょう。

普段着以上、フォーマル未満がちょうどいい

だけど、あえていうなら
デニムやパーカーなどカジュアルな普段着でもダメではないですが
きちんとしたコンサートホールなら、もう少しだけおしゃれ服・シャキッと服のほうが場の雰囲気とマッチするので
よりテンションが上がって楽しめるかと思います◎
例えば綿パンじゃなくてスラックスとかね。

以上は、演奏ステージのあるバーホールで働いていたときにも
初めて来店される際に問い合わせてくれたお客さんに、同じようにアドバイスしていました(^^)

結婚式のようなドレスアップは不要

そもそもの
「人が演奏する曲を聴く」というコンサートの主旨から考えてみると
お客さんの服装ってぶっちゃけ、そんなに重要視されません。

演奏中は客席は暗くなるので
お客さん側はあまり目立ちませんしね。

ですので、目立ちたがり屋さんにはちょっと残念かもですが
聴く側のお客さんはステージに上がってスポットライトを浴びるわけではありませんから
結婚式のような華美なドレスアップやヘアセットまでは不要です◎

逆に、ステージに上がるわけでもないのにドレスにショール、ヘアセットで行くと
(あの人ゲスト?)とか、(連れてこられた夜職の人かな?)と、ちょっと目立ってしまうかも。

また、冠婚葬祭のように
ファーはダメとか、色は白はダメとか、主役より目立っちゃダメとか
そういう面倒な作法の心配はありません。

逆に、あまり髪を盛り盛りにしていくと
後ろの席のお客さんが見えにくくなってしまうかもしれませんので
音楽を聴くという目的を忘れない程度にしておきたいところですね!

TOPや雰囲気の参考になる
おすすめのポイント

とはいえ、これだけではざっくりしすぎていて
実際のコンサートの雰囲気とかけ離れていないか、まだ心配ですよね。

「場違いだったら不安だから調べてるんじゃ!」という方のために、
場違いになりにくい、失敗しない下調べ方法や判断材料をもう少し解説します!

1. コンサート会場の雰囲気

雰囲気を決める要素は大きく分けると
会場とその場にいる

コンサートや発表会と一口に言っても
素朴なカフェでこぢんまりやるミニライブから、
プロも使用するような立派なコンサートホールまでさまざまです。

逆に、「カフェっていうから軽装で来たけど、めっちゃオシャレじゃーん!」
と、油断して行ったらショックを受けるパターンもあるかもしれませぬ。

一番確実なのは、会場の雰囲気を見てみること。

お店やコンサートホールの公式サイトや写真、
実際にそこに訪れた人の参加レポ的なSNSをチェックしてみましょう。

普段も営業しているカフェなどのお店なら、
そのお店に事前に来店してみたり、お店の前を通りかかってみるのもアリですね。
まぁ、招待される側のお客さんがそこまで念入りに調べる必要は必ずしもないですが
お店の前まで行けば、交通手段の下調べにもなります。

ちなみに余談ですが、カワグチは会食や宴会に参加するときは
お店の内観写真をチェックして、靴を脱ぐ可能性があるかどうかを必ず調べてから行きますっ。

脱ぎにくいブーツで行って入り口で渋滞を作ったり、靴下に穴空いてたらイヤですからねw
あ、靴を脱いで入るコンサート会場は滅多にないと思いますよ!

「お店や会場に遊びに行く」感覚で考えてみる

あとは単純に、その会場に(コンサート抜きで)遊びに行くなら
どんな服装で行きたいか、と考えてみるのが、一番シンプルで浮く可能性も少ないですよ。

せっかく行くのだから、
普段は行かないようなコンサート会場の雰囲気も楽しんじゃいましょう(^^)/

ホールの内装は映画館に似ている

クラシックのコンサートホールのイメージは、映画館に近いです。
(ポップコーンはないけど、飲み物くらいはあってもいいよねと思う近頃)
※ちなみにほとんどのホールは、ホール内では飲食厳禁

絶対ではありませんが、色のチョイスで迷われる方のため参考として
照度の暗い会場に目を馴染ませるため、全体的に赤やボルドー系の素材を使ったホールが多く
ピアノはほとんどの会場で黒ですから、
モノトーン系や、赤・茶系の服だと会場全体の色と浮く確率が低くなると思います◎
(色まできっちり合わせる必要はないと思いますけれどね!)

なぜステージカーテンは赤いのか。赤色の持つ特徴と色彩心理から考えてみた。

2. 過去の開催回の写真

実際どんな人が参加しているかという
雰囲気も気になりますよね!

年齢層やキャラクターなど、参加者の特徴によっては
必ずしも一般的なTPOが当てはまるとは限らないのが難しいところ。

そういう時は、招待してもらったピアノ教室やアーティストさんが
YoutubeやSNSをやっている場合であれば、
過去の開催回の動画や写真、SNS投稿を見てみましょう!

昨年度はどんな感じの雰囲気だったのか、
演奏者やほかのお客さんがどんな人が多いのか…など
全く一緒じゃなくても、傾向がよくわかると思いますよ(^^)/

演奏者もこのくらい↑カジュアルな装いをしている会もありますからね。

子供が多いか大人が多いかによっても違うかもしれません。
小さな子供が多い会に、肌の露出が多い服を着ていくと
あまりよろしくないとかね。

3. 本人や主催者に聞いてみる

それでも不安な方は
主催者や本人に聞いてみるのも確実ですね。

主催者や演奏者は自分のことで手一杯で
あんまりお客さんの服装のあれこれは気にしていなそう、というか
「何を着てきても大丈夫だよ!」と返ってくる確率が高い気もしますが
長くリアルコンサートに参加して場慣れした方であれば、
どんな服装の人がよく来るかなど、傾向くらいは教えてくれるはずでしょう(^^)

演奏者のキャラや雰囲気を参考にする

また、直接聞かずとも、
演奏者やアーティストの雰囲気に合わせるのも良いかもしれませんね。

一口に音楽と言っても、
たとえば上原ひろみさんのような自由奔放な演奏スタイルの方の場合は
かしこまりすぎるより、カジュアルな装いのほうがかえって合っているかもしれませんし。
(ジャズのアーティストさんですが)

4. コンサート慣れした友人に聞いてみる

他に挙げるとしたら、
実際に行くコンサートの雰囲気と同じとは限りませんが
コンサートによく行く友人に聞いてみるのもありですね。

5. 入場料でその場の格を判断する

多少の語弊があるかもしれませんが
入場料がいくらくらいかで、ざっくりとそのコンサートの敷居の高さが変わります。
あとコンサート会場を借りる値段と比例するケースも多いので
高ければ高いほど、よりきちんとした格好をして行ったほうが間違いないかと思います。

無料の発表会なら、TPO云々より、和気あいあいとした雰囲気があったり
入場料が1万円前後の有名な演奏家のコンサートだと
もう少し会場全体の格が上がります。

まぁ、考え方によれば
大きいホールほどたくさん人が来るので、
逆に、20〜30人くらいの内輪の発表会よりも、
何を着ていようが人に埋もれてそんなに目立たない、という考え方もあるかもしれないですがw

例外として、コンクールの聴講料は無料とか1000円とか安めですが
演奏が審査される張り詰めた場所なので、オフィスカジュアルくらいきちんとめのほうが無難です。
(特に後述する音の配慮にはご注意を!)
まぁ、あまり音楽に馴染みのない人を招待することは多くないでしょうが(^^;

長時間座りっぱなしの対策を

TPOとは別で、
コンサートを聴きに行くのに適した服装をアドバイスするとしたら
長時間座りっぱなしでも大丈夫な服装がおすすめです!

暑い・寒いの調節をできるよう
カーディガンやボレロのような羽織があると便利。

あとは、長時間座っているので
スキニーデニムのようなきつい服や硬い服、浮腫むと痛くなる靴、
座ると上がるミニスカートなどは避けたほうがよいかもですよ。

NGな例

これをわざわざ読んでくださっているくらいなので、
コンサートに行くのにわざわざタンクトップにビーサンで行く方はいないと思いたいので
極端な例を除いて、こんなのはやめた方がいいかもね、という例も最後にご紹介しますね!

音が出る

コンサートは音を楽しむのが最大の目的。
ですので、音が出る服装やアイテムは極力避けましょう。

例えば、ジャラジャラ音がなるようなごついアクセサリーや装飾品(多少シャラっとするくらいなら大丈夫です!)
小さなお子さんであれば、歩くとプニプニ音が出る靴とかでしょうかね。

バッグやスマホに鈴をつけているのであれば
演奏中に物を取り出したくなるかもしれないので、外したほうが無難です。
つけてきてしまったら、お財布の中とか、音が鳴っても聞こえない奥のほうにしまっておきましょう。

ハンカチ持参を推奨

服装ではないですが、個人的にコンサートでイヤなのが
一人が咳をしだすと、それにつられてみんな咳をしだす現象。

こればかりは仕方ないですが
演奏者としてはつまんないのかなぁと心配になってしまいかねないので
ちょっと失礼だなぁと思ってしまうのですよね。

会場内は音がかなり響きますので、咳は仕方ないにしても
せめて響かないように、ハンカチや服の袖で押さえられるとエチケットとしてベストです◎
それでもどうしても咳が止まらなくなったら、会場の外に出ましょう。

シャカシャカジャンパーはやめよう

カワグチは以前行ったクラシックのコンサートで
隣が親子だったのですよ。
顔まではさすがに見ていないのでわかりませんが、
おそらく、お子さんは小学校高学年〜中学生くらいの子でした。

が、その子が、撥水性のある、いわゆるシャカシャカするジャンパーを着ていて
しかも、演奏中、退屈なのかもぞもぞ動くのですよ。

終始隣からシャリシャリ音が聞こえてきて気が散りまくり
やめてくれーーー(T_T)となったことがありました。笑

ということで、シャカシャカジャンバーやパンツはやめましょうw

ハイヒールはOK

コツコツ鳴るハイヒールは、よほど靴底がはげて金属音がしない限り
そこまで気にしなくて大丈夫と思います。

本番中はトイレに立たない限りは歩かないでしょうし、
クラシカルなコンサート会場であれば、床がカーペットのことも多いからです◎

カワグチもハイヒールはよく履きます。
履いても小さいですけれど。笑

写真はピアノカフェ ベヒシュタインさん。

地味すぎても後悔するかも

という感じで、お客さん側はそこまで服装にあれこれ求められるわけではありませんが
プロのコンサートにしても知り合いの演奏会の招待にしても
無難どころを狙いすぎてあまり地味すぎると後悔するかもしれません。
(特に女性は!)

華やかな会場や主役と並んでも大丈夫か

というのも、会場自体が華やかで、質素な服がマッチしなくて気後れしてしまったり
知り合いのコンサートであれば、ドレスアップした主役の方と一緒に写真を撮るかもしれません。

演者と同じくらい派手にする必要はありませんが
その場で「もっとちゃんとオシャレしてこればよかった…」と後悔するよりは
並んだ時に恥ずかしくならないようにはしておいたほうがよいかもです!

アクセサリーで派手さを調整するのもおすすめ

それでも、行ってみるまで不安…というのであれば(わかる)
服はブラックドレスなどシンプルな装いをして行ったうえで
カバンの中にちょっと存在感のあるアクセサリーを忍ばせておくのも賢いかもしれません(^^)b

やり過ぎたな、と思ったら外せるし
物足りないな、と思ったら足せますからね。

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こういうシンプルなチョーカーだと、服の系統も選ばないし
カバンの中にポンと入れても絡まりにくいので(ズボラ談)
予備として持ち歩くのにおすすめです◎

特にコンサートホールやラウンジは照明がゴージャスなので
アクセサリーはキラキラ反射してとっても映えますよ!

同じ理由でガラスやクリスタル素材も密かにおすすめです♡
光に映えるうえ、主張も少ないので嫌味な派手さもありません。

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駅まではちょっと目立つかも

ちなみに、結婚式もそうですが
会場や最寄駅に向かうまでは、ちょっと派手じゃないかな…とか
まわりの人と浮いてて恥ずかしいなぁと少し不安になるかもしれません。

が、会場が近づくにつれてその不安はなくなってきますよ。
どうしても抵抗がある方は、タクシーに乗るのもアリです◎

まとめ:
服装はわりとなんでもOK。
音のマナーに気をつけよう

結論、服装は常識ある装いの範囲内であれば、何を着ていてっても大丈夫です。
しいていうなら、ちょっとだけ気分が上がる服がおすすめ(^^)/

音楽家はやさしいから
気にしすぎなくて大丈夫

わたし自身も、こういう慣れない場でのTPOとか、浮いていないかはすごく気になるほうなのですが
コンサート会場や発表会で、大きく外した…!!と思った経験は思いつかないなぁ。
実際は、大体の人はステージに目が行っているのと
そもそも音楽が好きな人って、繊細で優しい人が多いためか
他の人の服装をうるさく咎めたり、バカにする人は見たことがありませぬ。

音楽家は心優しい人が多い?得意なことを活かすと、性格も安定するかもしれないという発想。

服装よりは、座りっぱなしで苦にならないかとか、
自分やほかのお客さんが音を楽しむ妨げになっているものはないか
というほうが大事だと思います◎

思い出に残る日を
気分が上がる装いで楽しもう

自分が主役ではないとはいえど
普段そんなに行くことのないような場所だったり
大切な人に花を添える場。

思い出に残る特別な日を、気分が上がる装いでぜひ楽しんでくださいね!

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