こんにちは、電車の扉に足の小指をぶつけたカワグチです!
(扉が開ききる前に降りようとしたせい)
本日は久しぶりに演奏用ツールのご紹介をしてみたいと思います(^O^)
紙、PDF…
楽譜は何を使っていますか?
みなさまは普段、楽譜って何で見ていますか?
紙の本、コピー用紙、PDF…
今の時代、色々な手段がありますよね。
わたしはここ数年は、外のスタジオで練習するのがほどんどなこともあり、
PDF形式で楽譜ファイルを入れておき、iPadに映し出すという、電子楽譜スタイルにしています。

指紋が汚くてすみませぬ
ちなみに、本は今でも紙の書籍派なくらい、紙の質感も好きなので
自宅の電子ピアノで練習する時は紙の本の楽譜も見ます(^^)
紙の楽譜→iPad電子楽譜
にしてみて良かったこと
紙の本からiPad楽譜にしてみてよかったのは、
- 何冊も重たい紙の楽譜を持ち歩かなくて良くなった
(あの楽譜持って来てない…とならず、気分で弾きたい曲の楽譜をすぐ取り出せるのは嬉しい) - 書いては消せるし、汚れない
- 譜めくりがラク!
(スクロールするだけなので、楽譜が段々閉じてきてしまったり、雑に譜めくりしようとしてガシャーン!と落ちてきたりしない)
など、とにかく持ち歩く道具が少なくなり、荷物がコンパクトになったのが嬉しいです。

A4の楽譜よりもちょっと小さめではありますが(わたしはiPad Airを愛用しています)、
よほど高音質な録音など追求しない限りは、iPad1台あれば演奏にまつわることがほぼ完結する手軽さが一番のポイントに感じています。
保存先は純正のデータフォルダ
ちなみに、楽譜をどこに入れてどうやって使っているかといいますと、
PDF形式でダウンロードしたファイルを、iPad純正のデータフォルダに入れて、
書類などを表示させるのと同じ要領で楽譜を表示させています。
※ちなみに、100年以上前に作曲されたクラシック楽譜は、著作権切れしているものが多いですが
無料(パブリックドメイン)の楽譜も、ヤマハ「ぷりんと楽譜」さんなどで有料購入した楽譜も
どちらもPDFなので同じ方法で保管して扱っています。
楽譜管理のためのツールではなく
ただPDFを表示させているだけ
純正データフォルダでも大きな不自由はないものの、
そもそも楽譜のための機能ではなく、PDFドキュメントをただ表示させているだけなので
- 譜めくりする時など、たまに勢い余って意図せず消してしまう
(データごと消えてしまって再ダウンロードしたり、
なんか途中のページ抜けてない?ってなったり。←1ページだけ間違えて消した) - 他のファイルと一緒に管理していると
フォルダ階層が深くなり、楽譜を探して開くまでが面倒 - (iPad純正機能の)書き込みをすると、保存するたびに楽譜が毎回閉じてしまう
- 単純にデータフォルダを開いているだけなので、楽譜を扱っている感がなく
使っていていまいちテンションが上がらない
と、そろそろ楽譜に特化したツールやアプリとか使ってみたいなと思っていたところで、
まさに、楽譜用のアプリがあるというお話をいただきまして、
わたくしも早速ダウンロードみました!
アプリって、使ってみないとわからないじゃないですか。
機能自体はよくても、ボタンやメニューが見づらくて使い勝手が微妙だったり、
実際は有料にしないとほとんど使えななかったりとか。
ということで、実際に使って試してみたところ、
音楽をやる人が欲しい機能が揃っており、
無料で使える機能もかなり充実していましたので、
今回はみなさまにもご紹介してみたいと思います(^^)/
楽譜アプリ「Newzik(ニュージック)」について
今回ご紹介するのは「Newzik(ニュージック)」という
芸術がさかんなフランス発の楽譜アプリ。
名前がかわいいですよね!


(画像は公式さんからお借りしました)
本国フランスでは既に45万人のユーザーに使われているそうです。
Newzikの機能
Newzikの主な機能は、
楽譜のストック・表示はもちろんのこと、
- 書き込み(シャープやフラットなどの記号スタンプもあり)
- ブックマーク(しておくと、ページの途中にジャンプできる)
- メトロノーム
- チューナー(声や音を聞き取って音階表示してくれる)
- タブレット・スマホ・PCなど複数デバイスからのアクセスに対応
- 録音機能
など、演奏に必要な機能を幅広く備えてくれています。
(わたしが把握していない&使いこなせていないだけで、他にも色々ありそう)
ちなみに、上記だけで無料プラン内で使える内容で、
有料プランではさらに、
- 楽譜の音声起こし(!)
- 楽譜の移調機能(!)
- 顔の動きで譜めくり
- 複数人での共有
など、AIによる高度な機能や複数名での共有機能も備えているようです。
楽譜アプリ「Newzik(ニュージック)」を
実際に使ってみた
と、言葉だけで聞いてもあれでしょうから、
わたしも試しに楽譜を入れてみました!
(楽譜はIMSLPでダウンロード)
タブレット(縦)での見た目はこんな感じです↓

楽譜画面の機能
なんとなく直感的にお分かりいただけるのではないかと思いますが
右上のアイコンは左から
- 書き込み(♭や♯など)
- AI機能(有料)
- ブックマーク
- 各種設定
左下のメニューは、楽譜ファイル選択
(毎回メインメニューに戻らなくていいのがいいですね)
右下はメトロノームとチューナー(移調は有料プラン)
という感じになっています。
一部有料で使えない機能もありますが、
楽譜としての機能は無料プランでもほとんど不自由なく使うことができました◎
譜めくりはタップ・スワイプで動く
譜めくりは、画面の右3分の1(③)を触るとページが進み、
左3分の1(①)をちょんと触ると戻ります。
そのほか、左右にフリック(指をスライド)しても検知してくれます。

(公式さんから画像をお借りしました)
真ん中(②)を触るとメトロノームや書き込みなどのメニューが出てきまして、
このメニューを何秒くらいで非表示にするか、ずっと表示させるかは
設定で変更することができます。
試しに演奏しながら譜めくりしてみましたが、
ちょっと触るだけでもちゃんと譜めくりしてくれました!
無料プランでは3曲まで入れられる
ちなみに、無料では楽譜を3曲まで登録することができます。
今回は、わたしも無料プランの範囲で試してみました。
で、さっそく邪道なことをしてあれなのですが、
3曲ってあっという間じゃないですか。
ので、複数の曲や楽章がまとまって入っている曲集とかでも大丈夫なのかなと気になったので、
「ブルグミュラー25の練習曲」を入れてみました。(おそらく問題なさそう)
※後述しますが、途中の曲にジャンプするためには
ブックマーク機能を使うのが便利そうです
ここからは、実際に使ってみてよかったポイントをご紹介しますね!
楽譜上でメトロノームを起動できる
わたしが地味に一番便利だなと気に入ったのは、
メトロノームが内蔵されていること。
楽譜を表示させたままでメトロノームを起動したり止めたりすることができます。
(もちろん、楽譜なしでメトロノーム単体だけも使用可能)

右下のメニューからメトロノームの起動や速度調整などができます
これがとても便利。
演奏している時って、できるだけ手を離したくないので、
メトロノームを操作するためだけに楽譜を1回閉じてメトロノームアプリに切り替え…って地味に手間でね。
同じアプリ内で完結するのはかなり嬉しいです。
しかも、ON/OFFだけなら、緑色のスイッチを切り替えるだけなので、
メトロノームウィンドウを開く必要もありません。
しかも、音の種類も選べて、音量の調節までできます。
例えば、バックグラウンドで音楽を流しながら練習したい場合時など、端末全体の音量とメトロノームの音量とを別々に設定することができるということです!
臨時記号などのスタンプが使える
それから感激したのが、
今まではシャープ♯やフラット♭などの臨時記号を
純正機能のツールで、ApplePencilで手書きしていたのですが、

シャープやナチュラルなどの調号が、なんと
最初からスタンプとして備わっているではないか。
わざわざ手書きしなくてよくなるし、
ダブルシャープとかって、手書きするの難しいのですよね。
臨時記号だけじゃなく、ペダルマークPed.や休符やト音記号なども色々入っており
書き込みというか、もはや1から楽譜を書けそうw
しかも、色や大きさも細かく選べます。
※試し書きなので、楽譜の内容とスタンプは合っていないです(^^;
消したいときは消しゴムで触れば簡単に消えます。
(ゴシゴシしなくても1回触るだけでOKで、以前の書き込みも消せる)
ブックマークでページに即移動
ブックマーク(しおりや付箋的な)機能があるので、
今ここまで練習しているとか、曲の変わり目の部分に印をつけて
(1ページ目から地道にめくるのではなく)直接ジャンプすることができます。

わたしは試しに
21曲目と25曲目(1ページ目からめくると途方もなく時間がかかる)をブックマークしてみました。
色分けもできるので、例えば↑のような曲の変わり目と、
先生から注意されたことのメモでは色を分ける、など、用途別に使い分けることもできます!
楽譜の色味が選べる
あと、先ほどから黄色い楽譜と白い楽譜のスクショが混在していたと思うのですが、
右上メニューの「表示設定 > セピア調」から
楽譜の色を、真っ白かセピア調か選ぶことができます。
(初期設定は真っ白)

セピア調だと、より紙の質感に近い色味になり
いかにもデジタル画面をみている感じが薄れてけっこう好みでした。
眩しすぎないので目も疲れにくいですしね。
意外と、紙の楽譜を長く愛用してこられた方で
デジタルデジタルしたものに抵抗感を感じる方って多いのではないでしょうか。
スマホ・パソコンからも利用可能
ちなみに、タブレットはもちろんですが、
スマホでもパソコンのWEBブラウザからでもログインして使うことができます。
スマホ画面

本格的な練習はやりにくいにしても、
電車で移動中などに譜読みを少しでも進めておきたいとか、
本番直前に楽譜を確認しておきたい時など、スキマ時間に役立ってくれそうです。
パソコンの画面
デスクトップやモニターなど、
大きな画面だと2ページ見開きもできてさらに見やすいです!

また、複数のデバイスで使えるなら、
端末の買い替えで使えなくなることもなくて安心ですね。
あえて要望を挙げるとすると
良いことばかり紹介しすぎるのも怪しいと思いますので
カワグチのわがままな要望を言わせていただくのであれば、
これまでのPDF楽譜でよく使っている、
縦向きスクロール+ちょいめくりができると嬉しいな、と感じました(^O^)
(普段の純正ファイルフォルダからPDFを開いた画面)

newzikさんの譜めくりは1ページ丸ごとめくる形式のようでしたが、
曲の区切り目やリピートがページをまたぐと、けっこう
「次のページor前のページを1行だけ表示させておきたい」ということが多くてですね。
横向きにちょいスクロールだと、1列全部見えないと思われるので
縦スクロール+ちょい見せがあったらもう完璧に最高だなというわがままな妄想でした!
電子楽譜アプリ「Newzik(ニュージック)」
インストールはこちら
楽譜アプリ「Newzik」のインストールは、こちら↓から行っていただけます!
アプリのDL画面はこんな感じ。

ログインするためのユーザー登録は必要ですが、
無料で3曲まで試しに使う分には、料金の請求などは生じません◎
日本語対応している
ちなみに、WEBページは日本語ページがないですが、
実際のアプリの画面はちゃんと日本語対応していますのでご安心くださいませ。
AI機能が最強!
有料機能でできること
ところで、ここまでお読みいただいて
タイトルの「AI機能」って全然出てこないじゃないか!と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
ご紹介した楽譜としての機能は、ほぼ無料でお使いいただけますが、
Newzikにはさらにパワーアップした機能を使える有料プランもあり、
AIを用いた高度な機能や、他の人との楽譜共有、
楽譜の保存数を増やしたい場合は、有料での利用となっています。
①プロジェクト化し、メンバーを招待
楽譜を同期して共有できる
他のNewzikアカウント(公式では「ニュージシャン」と呼んでいました。かわいい!)を招待して
楽譜や楽譜に書き込んだ内容などをシェア・同期することができます。
例えばバンドメンバーや楽団、お教室のアンサンブルで
「ここ強く!」みたいなコメントを一人が楽譜に書くと、即同期されて
プロジェクトメンバー全員が手元の端末でそのコメントを見れるようになる、という感じ。

何がよいかというと、個別にコミュニケーションしなくても一瞬で同期されますので
例えば人数分のコピー用紙を配るとかしなくてもいいのでコストカットになりますし、
あの人こないだ休みだったから伝えてなかった、みたいな伝達漏れを防ぐこともできます。
しかも、レイヤーを分けることができるので
書き込みを分けることができるよう。

何人も生徒さんを抱えるピアノの先生だと、生徒さんごとに分けても良いし、
例えば大阪のライブバージョンと東京のフェスとではちょっとアレンジを変える、とか
それぞれに必要な情報を分けたり、使い勝手はたくさんありそうです。
一応この「プロジェクト」機能は、無料でも1プロジェクトだけ使えるのですが、
2つ以上のプロジェクトを作るには、有料のPremiumプランが必要です。
音楽講師の方やプロデューサーなど、全体把握したい方にとっては
お仕事のマネジメントツールも兼ねてくれて、かなり労力の削減になり
役立つのではないかと思います!
※会社や学校単位で契約したいとか、大規模な組織さんは
Ensenbleというエンタープライズプランもあるようです
②自動再生
楽譜の音符を読み取ってAIの力で音を再生してくれる機能。
Newzicアプリの目玉機能は、この自動再生と、次の移調機能の2つが大きいのではないでしょうか。
ノクターンの楽譜をAI再生しているデモ動画をご紹介します。
機械っぽさはありますが、自動演奏そのものですよね!
音質も変えたり、前述したメトロノームで曲の速さをコントロールすることも可能です。
※元の楽譜の解像度が劣っていると読み込みにくいようです
③移調機能
半音単位で、なんとPDF楽譜を移調変換することができます。
まさにAIを活用という感じで、これはすごいですよね!!

メニュー画面も直感的で見やすいですね。
例えば、現場で急にキーを上げたい・下げたいなどの要望が出たりする
プロの演奏家の方や、他のパートに合わせたい楽団の方などはかなり便利ではないでしょうか…!
さらに、音部記号(ト音記号、ヘ音記号など)ごと変換することもでき、
これ↓(名前わかんないw)にすることもできるよう。

有料プランの種類
有料プランには、
- 1000曲まで入れられる(無料だと3曲まで)ようになるEssentialsと、
- 楽譜読み上げや移調機能、顔の動きで譜めくりなど、AIを使った高度な機能が使えるPremium
の2種類があります。
大まかに言うと、楽譜の保存数を増やしたいだけならEssential、
さらに拡充した機能を使いたい方はPremiumという感じです。

買い切りと年更新のサブスクがあり、
サブスクだと7日間は無料でトライアルができるようです。
よく見ると「年間」8,000円なら、そんなに高くないかも。(毎月あたり666円)
Essentialでも、ほとんどの人は1000曲もあれば一生分まかなえそうですし笑、
いずれにしても、日常的に楽譜を使う方であれば、損した!というほどの事態にはならなそうです。
有料プランがおすすめの方
ピアノに限らず、楽譜をよく使う音楽講師の先生やレパートリーの多いプロの方、
移調機能やMIDIをよく使う作編曲家の方、
他のパートとセッションをして一つの楽譜を共有する方は
特に、Premiumの機能があると、お仕事の手間が省けたり、
活用の幅が拡がるのではないかなと思いました!
わたしは個人的に地味に「デバイスからデータを削除」が魅力に感じます。
ハード端末にデータが溜まっていくと、積もり積もってすぐ容量がいっぱいになりますからね…(容量難民)
移調機能も自動再生機能も気になる。
他にもたくさん機能がありそうですので、また役に立ちそうな機能を発見しましたら
続編を投稿するかもしれません。
が、まずは楽譜の書き込みやメトロノーム機能など、
無料のプランだけでも十二分に楽しめます!
みなさまもぜひ使って楽しんでみてください〜(^O^)
※本記事は外部サービスのPRを含んでおります。
記事の内容以外の機能詳細や遷移先でのご不明点・トラブルに関しましては、公式サイトさまにお問い合わせ願いますm(_ _)m
関連記事
リアル楽譜とタブレットのサイズ感の差について徹底検証した記事は
こちら↓をどうぞ!
クラシック演奏家必見。
パブリックドメイン(著作権切れ)の楽譜をダウンロードできるサイトと
ダウンロード方法を解説しています。
この記事をシェアする
記事のシェア・ご紹介はご自由にどうぞ◎