先日、とあるライブを聴きに行きまして。
その時に思ったことを書きます~。
演奏自体はとても良くて、
日常に潤いをいただいて帰ってきたのですが…
コロナの影響でお客さんが数えるほどしかいなかったこともあり
演奏家の方がめちゃくちゃこちら(聴き手)の顔色を伺っていて
なんだか疲れてしまったのですよね(´・_・`)
その時聴いていたのはバラード。
もちろん、演奏してくださった方への敬意として拍手とかはするし
ムスっとしているわけじゃないのですが、
わたしは感情の起伏があまり大きくないので、威圧感を感じたのかもしれません。
笑顔は結果で、強制すべきものではない
パフォーマーがお客さん(自分)の顔色をすごく気にしていて
全力で笑わなきゃいけないプレッシャーを感じる。
パフォーマーの望むリアクションができていないようで、申し訳なく感じる。
これ、音楽に限らず時々ありませんか?
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「お客さんに喜んでほしい」
その姿勢はステージに立つ人には欠かせないものですし
実際、お客さんの反応を見て、曲順や進行を変える柔軟さがあれば
それはとても素晴らしい働きかけだと思います。
だけど、お客さんにリアクションを強制するのは違うし、
聞き手の立場としてはちょっと辛いなぁと感じたのです。
お客さんにサービス提供を期待していない?
パフォーマーの期待に応えようと、無理に笑うから顔が引きつって
それがかえって悪循環を生むこともあったりしますが…
そもそも「パフォーマーを喜ばせようとして笑う」って、
本来あるべき構図とは逆ですよね。
リアクションは義務ではなくて権利
音楽の嗜み方って、人それぞれだと思うんです。
盛り上がる音楽ばっかりじゃないし
心の奥底に静かにポッと灯るような時もあるし、
骨の髄に染みわたるような時もある。
あえて言うのであれば、音楽で
その人自身の持つ感情を掘り起こすことができれば
成功なのではないかなとわたしは思います。
それは、時には涙を流すことかもしれません。
ハイテンションで笑うキャラじゃないのかもしれない。
感情は自然と湧きおこるもの
いずれにしてもそれって、北風と太陽のように
無理やりそうさせるのではなく、自然と湧き起るもの。
「笑って笑って!!」「涙流して」と
躍起になるのはパフォーマンスの本質ではないし、
お客さんの反応が不満なら、それは
見当違いの期待を要求しているか、単に実力不足です。
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「なんで笑ってくれないの?」と言わんばかりに
その責任を、時間やお金を使って来てくれたお客さんになすりつけ、
望む反応をしてくれない人を責めるのは
パフォーマーとして失格。
笑顔や無理なリアクションを強制させられるなら
それはただの催眠術だし、お客さんではなくてサクラです。
「すごいでしょ!(うん、って言ってよね)」ではなくて
「あなたはどう思う?」と問いかけるように、
お客さんに反応する権利をあげましょう。
結論:お客さんが望む反応をくれなくても
落ち込む必要ない
パフォーマーは演奏を魅せることが第一で
お客様の顔色を伺うことは二の次、
リアクションはあくまで付随する結果、というのが持論ですが、
あえてお客様へ配慮すべきことがあるのであれば、
音楽の受け取り方も、その音楽に対するフィードバックも千差万別で
その人らしい感受性を尊重すること、ではないのでしょうか。
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笑ってない=不満、とは限らない
あまり感情を表に出さない人なだけかもしれないし、
面白くはないけど心に響いていたり、心地よくて眠たくなっていたり
あるいは真剣に聴いているのかもしれません。
だから、笑っていない、盛り上がっていないからといって
必ずしも失敗とは限らない。
もしどうしても笑ってほしいのであれば、お笑い演出に徹するなど
そういうプログラムを意図して組めばよいでしょう。
(たぶんそういうことじゃないよね)
結局は演奏に対する自信を持つことありき
とはいえ、音楽は好みもありますから
期待に反して全くウケなくてショック、ということもあり得ますよね…!
大切なのは、目の前の人の顔色ひとつで揺らいでしまわないくらい
自分のパフォーマンスや演奏技術に自信を持つこと。
その堂々とした姿勢自体が、きっと敬意につながるはずです。
そして、自信という土台を強くするためには結局、
日々演奏技術を磨くに尽きるんじゃないかな、と思うのでした(^^)/
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