こんにちは、ピアノ演奏家のカワグチです(^^)/
たまにオタクになる、音楽トリビアシリーズ。
今回も気になることがあったので調べてみました!
あの音は何ヘルツ?
もうかなり前の話になりますが、
音の聴こえ具合に関する仕事をしたことがありまして
4000Hzとかって、ピアノの鍵盤でいうと何の音なんだろう?
と、興味を持ったことがありました。
人間が聞き取れる音の範囲とは
人間が音として認識できる音の範囲(可聴周波数帯域)は、
おおよそ20~20000Hz(20kHz)といわれており
歳を重ねるにつれて、高音域からだんだん聴こえにくくなってきます。
(いわゆるモスキート音というやつですね)
わたしもこちらで20000Hzの音を聴いてみたけど
聞えなかったよっ!悔しいっ!
イルカとかコウモリなんかは、もっと高い周波数帯域が聴こえたりと
動物によっても異なるようです。
→参考サイト:聞こえない音からの影響(音空間様サイト)
音として認識しているかって、人間なら脳波とればわかりますが
蛾やカエルが何Hzまで聴こえているかってどうやって調べたんだろう。すごい。
ピアノが88鍵盤の理由
人が音程として聞き分けられるのは、
20~4000Hz(4kHz)くらいまでだそうでして
それ以上の音は、聞えたとしても音程を認識できるほどではないそうです。
聞き分けられるギリギリの音
高音ギリギリの4000Hzって、どのくらいの音程かというと
ピアノの一番端の最高音「ド(C8)」が、4186Hz。
近いですね。
こちらのサイトさんで、4000Hzよりも高音域の音源が聴けましたが
たしかに、キーンとした音がする程度で、音楽性はちょっと出しにくい気がします。
ちなみにカワグチは、高音続きのラ・カンパネラは
頭がキンキンして練習していられませんでした(x_x)
とか言いながら、サンプル音源でカンパネラを鳴らして遊ぶっていうw
88鍵盤は
音程を聞き分けられる音階範囲
ちなみに、最低音のラ(A0)が、27.5Hzで
こちらも聴こえる下限の20Hzに近いですね!
たしかに低音は低音で
このあたりの音域ってゴロゴロしていて何の音か聞き取りにくい。
低音って狂いやすいのかなぁなんて思ったこともありましたが、
そもそも耳が聞き分けられていなかったのですね。
つまり、技術的には鍵盤数を増やすことができても
それ以上の範囲は、人間の耳では何の音か聞き分けることができず
曲としての音楽性を感じられる範囲として、88鍵盤に収まったようです。
音の基準は「ラ」
ちなみに、音の基準はト音記号の「ラ(A4)」のようでして
この「ラ」の音が440Hz、というのが一つの基準になっているようです。
(コンサート会場の音響など、聴かせ方に応じて微調整はするようですが)
学生時代に音楽の先生から聞いた話だと、
赤ちゃんがこの世に誕生して最初に発する産声も「ラ」のようです。
音階と周波数の関係
さらに、ピアノの鍵盤でいう音が1つ上がると
周波数はどのくらい高くなってゆくかというと、
均等に周波数が高くなっていく(20Hz→40Hz→60Hzみたいな)わけではないようでして。
音が1オクターブ高くなるにつれて周波数は倍になる、
つまり、倍々(20Hz→40Hz→80Hz→160Hzといった感じ)に増えてゆくので
高音域になるほど周波数の数値の増え具合が大きくなるようでした!
音階とHzの早見表を作ってみたよ
具体的にどの音が何ヘルツか、というのは
こちらをどうぞ↓
(音は鳴りませぬ)
音階 | A0 | B0 | C1 | D1 | E1 | F1 | G1 | A1 | B1 | C2 | D2 | E2 | F2 | G2 | A2 | B2 | C3 | D3 | E3 | F3 | G3 | A3 | B3 | C4 | D4 | E4 | F4 | G4 | A4 | B4 | C5 | D5 | E5 | F5 | G5 | A5 | B5 | C6 | D6 | E6 | F6 | G6 | A6 | B6 | C7 | D7 | E7 | F7 | G7 | A7 | B7 | C8 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
周波数(Hz) | 27 | 30 | 32 | 36 | 41 | 43 | 48 | 55 | 61 | 65 | 73 | 82 | 87 | 97 | 110 | 123 | 130 | 146 | 164 | 174 | 195 | 220 | 246 | 261 | 293 | 329 | 349 | 391 | 440 | 493 | 523 | 587 | 659 | 698 | 783 | 880 | 987 | 1046 | 1174 | 1318 | 1396 | 1567 | 1760 | 1975 | 2093 | 2349 | 2637 | 2793 | 3135 | 3520 | 3951 | 4186 |
(横にスクロールしてみてね)
※周波数は、こちらのサイトさんを参考にさせていただきました。
こんなの作ってたら無駄に寝不足になったので
ぜひページ最後のいいねを押して励ましてください(^^)/笑
グランドピアノが曲線形の理由
弦は短くなるほど、
振動の往復が多くなる=音が高くなり
弦の長さが半分になると、振動は倍になります。
ということは、
弦でもお手製の輪ゴムでもいいのですが
上記の理論だと、弦の長さが半分になると
1オクターブ高い音が出るということ。
つまり、1オクターブ低くなるごとに
弦の長さは倍々に長くなってゆくわけです。
それを並べると…
弦の長さは指数関数的に長くなり
グランドピアノの「あの曲線」になるわけですね!
なるほど~ଘ(◍ö◍)ଓ
(写真を見る限り、正確には全部垂直に張っているわけではなさそうですが)
子供の頃、なんとなく
低音の弦ってなんでこんなに長いんだろう~。
高音の弦ってこんなに短いのに、って思って眺めていましたが
ちゃんと理屈があったのですね!
ちょっと感動しました(^O^)
まとめ:
音階の美しさにも理論があった
以上はもしかすると、音楽を専攻された方にとっては常識なのかもしれませんが
調べてみると興味深かったので記事にしてみました!
音楽の美しさも、科学に裏付けされているのですねぇ。
参考サイト
以下のサイトを参考にさせていただきました!
サンプル音源のあるページもありますので、聴力試しにぜひどうぞ。
- 音階の周波数 : TOM’s Web Site様
(音源あり) - 音階と周波数の関係(平均律一覧表): 音楽力の泉様
(音源あり) - 音楽世界の始まりに、ピタゴラスあり!「ドレミ…は素数の2と3を使って決めましたよ」
: 講談社BOOK倶楽部様 - 可聴周波数帯域(PDF) : 日本建設業連合会様
- 聴こえない音からの影響 : 音空間様
こうして調べていると、
色んな試みをされておられる方がいらっしゃって面白いですね(^O^)
もっと詳しく知りたい方は、併せてご覧になられてみると面白いですよ。