こんにちは、ピアニストブロガーのカワグチです!
最近、曲のページに少しずつイメージ画像を付けてみているのですが
そこで思ったのが、夜の曲多いな。ということ。
気付いたら夜の画像素材ばっかり集めてる!
しかも、似たのばっかりで選定が難しいのですよ。笑
クラシックに夜の曲が多い理由
わたしが暗い曲好きだから、というのもあるのでしょうが
クラシックの曲って、
- 月光
- 月の光
- 夜想曲(ノクターン)
などなど、タイトルからして夜の曲だったり、
聴いた感じ、夜をテーマにした雰囲気の曲って、多い気がしませんか?
ベートーヴェン / ピアノソナタ第14番「月光」第1楽章(L.v.Beethoven / Moonlight Sonata)
月をモチーフにした曲がたくさんあるなら
太陽をモチーフにした曲も同じくらいあってもいいような気もするのだけど
日光って曲は聞いたことない。(むしろジワジワ笑えてくるw)
今より夜が暗くて長かった
クラシック全盛期
なんでだろう?と思ったとき、
そういえば、クラシック全盛期の1800年代って
今みたいに電気がなかったはずですよね!
今は暗くなっても普通に生活ができるし
むしろ、暗くなってから生き生きする夜型さんもいると思いますが
昔は、今のように煌々と明るいわけではなかったはずで
夜の暗さは今よりも深かったのだろうなぁ。
昔もロウソクとか、何かしら照らすものはあったのでしょうが
今のように電気が絶えず供給されていて
スイッチを押せば部屋中が明るくなって、昼間と同じようなことができるのとは、わけが違うでしょう。
そんな、深くて長い夜に、曲を生み出していた作曲家さんは
どんな暮らしをしていて、どんな気持ちで曲を創っていたのだろう…
ということで、いつものように
気になったらとことん調べてみるマニアックシリーズ。
本日も調べてみましたので記事にしてみます~(^^)/
電気はいつから使えていた?
先日、ラフマニノフの「鐘」をブログにアップしていた時、
ラフマニノフさん本人が弾いた録音音源が残っていたことに驚いたのですが(当たり前だけどうまい)
そういえば、クラシック史と照らし合わせると、
いつから録音とか電気を使ったテクノロジーが普及しだしたんだろう、とふと思ったのですよ。
ラフマニノフの鐘が作曲されたのは、1892年。
ということは、それ以前の
モーツァルト(1756-1791)やショパン(1810-1849)の時代は
おそらく、電気(特に、いわゆる照明)はなかったことでしょう。
というか、曲の雰囲気からして蛍光灯ビカビカ!みたいなのなさそうw
電球の誕生は1879年
いつものようにWikipedia先生で調べてみると
エジソンが電球を発明したのが1879年だそうです。
(正確には、スワンという人が作りかけていた電球を改良して
実際に使える形の電球にしたのがエジソンらしいですよ)
ちなみにエジソンさんは、その翌年には
電気を安定的に供給させるために発電機を作ったり
電球を流通させるために会社を作ったりしていたらしく
発明して終わりじゃなくて、発明したものを使ってもらえるように働きかけていたらしいからすごい。
貧乏な発明者や鳴かず飛ばずな芸術家が多い中で
売れる方法まで考えられる人ってなかなかいないわけで
群を抜いて大成功した所以でしょうね…!!
エジソンは録音機も作っていた
ちなみに余談ですが
エジソンの電球発明についてWikipediaで調べていると
エジソンは子供の頃に耳が不自由になってしまったそうでして
エジソンは片方の耳が完全に聞こえず、もう一方の耳はほとんど聞こえなかったので、歯を木材に挟んで頭蓋骨に音波を吸収させて音楽プレーヤーやピアノを聴いていたと言われている
と書いていまして。
この、どうにか工夫してという発想がすごいですよね…!
(しかも、骨伝導の原理に沿っていそうな気がする)
しかも、それにもかかわらず
蓄音機(いわゆる録音機の前身)を発明しているのだから
すごいという言葉では言い表せないほどの、
まさに天才という形容が彼ほどふさわしい人はいないのではないでしょうか。
蓄音機が商品化されたのは1887年だそうなので
ラフマニノフの音源が録音されたのも、当時はきっと最新技術だったのでしょうね。
今でいうスマホみたいな感じかしら。
電気がない時代はランプを使っていた
ちなみに、電気照明がない時代は
「ガス灯」とかランプを使っていたらしいですが
確かにこれ↑、「オペラ座の怪人」で
手に持って夜道を歩いてるの見た気がする!
※ちょっと怖いので苦手な方は注意
重たそうなランプを手に持って歩かなきゃないし
今のように、いつでもどこでも電気が供給されているのとは
便利さやできることは全然違ったでしょうねぇ。
電話も同時期に作られた
ちなみに、クラシック史を辿ると
たまに「手紙のやり取り」が出てきますが
電気が発明されたのと同時期に、電話も発明されたようです。
(1878年に初めての電話局ができたそうです)
リアルタイムにそばにいない人と会話できるのと
手紙のやり取りしかないのは、全然違いますよね。
それこそ、できることの少ない夜に、電話でリアルタイムで会話ができれば
夜の過ごし方はかなり変わる気がしますが
そもそも電話するのにも電気が要るだろうしなぁ。
真っ暗な夜はけっこう怖い
「電気がない暗い夜」を想像してみて思い出したのが、
今から5年近く前、コンクールに出てピアノに復帰した翌年に
当時わたしの住んでいた札幌近辺で
けっこう大きな地震(胆振東部地震)がありまして。
(部屋が汚いんじゃないよ!)
北海道は3~4日間くらい停電していたのですよ。
冷蔵庫の食べものがどんどんぬるくなり
食料が尽きる恐怖もありましたが、
(糖質制限に励んでいた当時、プロテインが非常食になりました!)
街のネオンはもちろん、街灯も信号も全部消えた夜の街は
何も見えず真っ暗で、とても怖かったものです(T_T)
電気がないとなにもできない
当然、お仕事はお休みになりましたが
真っ暗な家に居ても、電気が使えないとなにも出来ないし
スマホも充電がなくなってしまわないように、最低限しかつけられないし
ちょこちょこ余震が来て怖いし(しかもなぜか夜中の3時とかによく来る)で、
18時頃に日が暮れだすと、またあの恐怖の夜が来る…と、一人怯えていました。
何もできなくて気が付いたのですが
日が暮れてからの時間って、けっこう長いのですよね。
普段は「独りで生きたるでい!(^O^)」と強がっているカワグチですが
怖いし心細すぎて、近所に住んでいた友達に泊まりに来てもらいまして
おしゃべりして気を紛らわし合っていたら、ようやく復電してくれたのでした。
(ありがとう北電さん!)
まとめ:
暗いと曲を書きたくなるのも
わかるかも
という出来事を思い出しまして。
今のようにインフラやテクノロジーが充実していたわけではなく
夜が長くて暗かったであろう、19世紀のクラシック全盛期。
昔の人って、あんな真っ暗で長い夜を過ごしていたのかな…
そりゃ、曲の一つや二つ、書きたくなるかもしれないなと。
「ない」という静寂から生み出されるもの
今のように、夜もお店が当たり前のように開いていて
外に出ると、街灯に照らされた街には人がたくさん出ていて
いつでも誰とでも連絡が取れて
ネットやスマホなどの娯楽が充実していて…という感じでもなく
単純に、できることが少ないから曲をじっくり作る時間に充てられたとか
夜はインプットの時間だった、とかもあるのかもしれませんが…
暗くて長くて孤独な夜に
物思いにふけったり、想いを馳せたり
恐怖や絶望を感じたり
自分だけの世界に浸ってみたり、
「ない」からこそ湧き上がる思いやアイデアというものがあったのかもしれませんね。
それはそれで、現代では味わえない贅沢だなと思ったりもするものです。
参考サイト
以下のサイトさんを参考にさせていただきました!
もっと詳しい内容が気になった方はぜひどうぞ~(^^)/